エンジニアに多く見られる転職の実情

ジョブホッパーは、短期間に何度も転職を繰り返す人のことを言い、一般的には悪い印象を持たれがちで就職先が見つけにくいデメリットがある。特にIT系のエンジニアに多く見られているようで、スキルアップとジョブホッパーを混同しているケースもあるようだ。

基本的にITエンジニアは、企業自体でなくほかの顧客からの請負でシステム開発やプログラミングを出向して行なうことが多い。スキルアップというのはこうした経験を活かした上で、いずれはプロジェクトマネージャーとして活躍する為のマネジメント能力を新たに身に付けることを目標にした転職などを指す。

一方で、ジョブホッパーは同じ思いはあれど、「下請けが面白くない」「ほかの人と馴染めない」などが本音となり、スキルアップを理由に離職することがほとんどで、転職しても同じような企業を選択し、またすぐに辞めてしまうのである。

自分が思い描くことや理想とする環境が現在の企業にはなく、やむを得ず転職という方法で目指す仕事を見つけるという明確な目的があるのがスキルアップだ。仕事を始めて見なければわからないことも当然ではあるが、ただ漠然と自分が想像したいた雰囲気とは違うや仕事に楽しさがないなど、目的が定まっていないのはスキルアップではないであろう。飽きっぽく忍耐力がなく、少しでも嫌な思いをしてしまうと辞めてしまうという行為を繰り返した結果、ジョブホッパーになってしまうのだ。

スキルアップを考えた転職というつもりであっても、本音では表面上の嫌な気持ちが原因だったということもあり得る。単に「嫌だから」という理由で離職するのに慣れてしまえば、さらにそのパターンを繰り返してしまいがちだ。辞める前に、「本当にこれで良いのか」と自分の心としっかり向き合うことが必要だ。