中途採用枠では即戦力の人材が求められることが多いものの、IT業界では一般的にポテンシャル採用も行われている。それは人材が不足している現場が多いからであり、基礎的な能力を持っていて少しトレーニングをすれば戦力になるということで採用してもらえることも多い。

しかし、ジョブホッパーになってしまったエンジニアの場合は、少し事情が異なることは留意しなければならないだろう。ジョブホッパーと思われるほどに転職を何度も繰り返してきている場合には、現場で求められる役割は短期間に即戦力となることだけに絞られる。それは再び短期間で転職してしまう可能性が高いと疑われてしまうからであり、面接で終身で働きたいと告げたとしても信用してもらえないリスクが高い。ポテンシャル採用をしてトレーニングを積ませても、そのタイミングでいなくなってしまう可能性があると考えられてしまいがちだ。その結果、長期採用を求められている現場では、きちんと信用できると見込まれたエンジニアだけが採用されることになるのである。

転職をして職場探しを始めるときには、ジョブホッパーになってしまうことを想定してキャリア構築を行っていくことが重要になる。また、別の分野に転職するときには資格の取得などを試みて少しでも戦力になれる可能性をアピールできるように用意しておくのが賢明である。ジョブホッパーだといつ認識され始めてしまうかははっきりとはわからない。ただ、転職をすることを決めたときには、どうすれば今後も採用される人材になれるかをしっかり考えてみると良い。